時代のノイズ

 

もし、私に作品に魅かれる基準のようなものがあるとしたら、それは作品のどこかに脈打つ命のようなノイズがあり、私を包み込むかどうかだ。
時代は必ずノイズを抱えざるを得ない。
異端のものを排除し、あらゆるものを統合し、記号化しようとする社会の機能から逃れ、存在する時代のノイズは確かにある。
それを掴まねばならない。
作品が持つ理解不能なノイズ、その存在が持つ痛みや不安、悲しみ、歓喜、それら全部を包み込むような愛があれば最高だ。
私は仲間たちの絵を通してそれを見つけようとしているのかもしれない。
ノイズ、理解不能な叫びがある作品の前で、私たちは逃げてはいけない。